ドイツ語学習 語学

【独語初心者】ドイツ語を独学でマスターする方法とその方針を解説【入門】

2022年1月17日

記事の内容

  • ドイツ語を独学でマスターする方法について
  • ドイツ語の3つの基本方針
  • ドイツ語学習はなにから始めたらよいか?

ドイツ語は独学で勉強可能か?

結論から言いましょう。

ドイツ語の独学は可能です。

実際に私はドイツ語を独学して習得しました。

しかしながら、独学でドイツ語を習得するためにはある種の戦略ないし方針が必要です。

この戦略ないし方針がないと、ドイツ語学習という森の中で道に迷ってしまいます。

というのも、一人で勉強していると「本当にこの学習方針で大丈夫なのか? 他の方法を試した方がいいのではないか?」といった疑問が生じてきます。

したがって、ドイツ語学習を始める前にまずはしっかりと学習方針を決めたほうがいいのです。

以上から、今回の記事ではドイツ語を独学で勉強する際の方法と方針について解説していきたいと思います。

ドイツ語学習の3つの基本方針

参考書は1冊ずつ終わらせていこう

まず語学を始めた人に一番伝えたいのが「参考書を1冊選んだらとにかくその参考書を終わらせる」ことです。

ドイツ語に限らず、語学を始めた多くの人が情報に踊らされてしまっている姿をよく目にします。

「あの参考書が実はおすすめ」「その参考書はよくない」。

独学に不安をもつ人がこうした情報に振り回されて、せっかく取り組んでいる参考書を途中でやめてしまい、別の参考書に乗り換えてしまうのです。

ですが、これだと参考書の最初の内容(多くは発音や動詞の活用など)までしか進まず、参考書の後半の内容(多くは接続法など)までは到達しないことになってしまいます。

入門書の内容は参考書によって大きく変わることはほとんどありません

情報に一喜一憂せずにまずは自分が選んだ1冊を終わらせるようにしましょう。

おすすめの参考書などは当ブログの他の記事で紹介していますので、是非参考にしてみてください。

基本方針①

・自分で決めた参考書は途中で投げ出さずに最後までやり通そう

・入門書の内容は参考書によってそこまで大きく変わることはない

毎日語学をやろう

語学はできるだけ毎日続けましょう。

というのも語学はやらない日が続けば続くほど、語学に対する間隔が鈍くなっていきます

ですからどんなに時間がなくとも、1日5分でも良いので必ず語学に触れるようにしましょう。

通勤・通学の隙間時間でもいいですし、就寝前のリラックスタイムで構いません。

単語カードを作っておけば、ポケットからすぐに取り出して使うことができますし、文法の復習であれば一度学習しているためそこまで大変な作業にはなりません。

自分なりに工夫をこらして、一日のスケジュールの中に語学の時間を組み込んでみましょう

またスケジュールの中に語学の時間を組み込むことができたら、それを決まった時間に行い、習慣化しましょう。

習慣化した方がストレスを感じることなく語学に取り組めるため、学習効率がアップします。

基本方針②

・自分なりに工夫をして一日に少しでも語学の勉強ができるようにしよう

・語学を習慣化しよう

会話の勉強に最初は手を出さない

最初から会話の勉強をするのはおすすめできません。

昨今、外国語会話の重要性が叫ばれており、英語を中心にたくさんの会話教室が存在します。

ですが、文法も単語も知らない状態で外国語会話の教室に通っても決して身につきません

それはまさに交通ルールも知らずにいきなり車に乗って道路を運転するようなものです。

ルールも知らず、なにをどうしたらいいのか検討もつか

習った内容が体系化されず、点でバラバラのままにとどまり、習ってはすぐに忘れてしまいます。

その結果、語学が難しいと語学の勉強をやめてしまう原因となるのです。

したがって、はやる気持ちを抑え、外国語の会話は基礎を学び終えてから手を出すようにしましょう。

基本方針③

・会話の勉強は語学の基礎ができてからにしよう

・基礎ができていないと会話を学んでも挫折してしまいがち

まずは発音から

語学はなんといっても発音です。

発音ができないと文法を学ぶ上でも、単語を学ぶ上でもさまざまな困難が生じます。

例えば、一度誤った発音で単語を覚えてしまうと、のちのちその発音を矯正することが難しくなってしまいます。

また語学は音読やディクテーションなどに代表されるように、視覚的に覚えるだけでなく聴覚的にも覚えます。

もし誤った単語の発音や読み方をしている場合、滑らかな音読ができなかったり、単語が聞き取れなかったりして、学習が遅れてしまう原因になってしまいます。

ですから、ドイツ語学習を始めた最初の段階でしっかりと正しい発音を学ぶようにしましょう

発音の学び方としては、次に説明する文法書の最初の箇所で発音の仕方が解説されている場合が多いです。

文法書の多くはネットからのダウンロードだったり、付属のCDだったりから音声データを入手することができます。

参考書をみながらその音声ファイルを何度も繰り返し聞き、そして実際にその発音を自分でも真似してみましょう。

この作業を何度も行うことで、ドイツ語の正確な発音を身につけることができます。

POINT

・語学はまず発音をしっかりと覚えよう

・発音を最初にしっかりと学ばないと後々の矯正が難しくなる

一冊目の参考書は文法書を買おう

では発音を学んだとして次は何に着手すればいいのでしょうか?

それはズバリドイツ語文法」です。

文章を読んだり、ドイツ語で話をしたりするためには文章のルールを、つまり文法を知らなければなりません。

ドイツ語文章のルールを知ることにより、文章構造が理解できるようになって読解や会話が可能になるのです。

したがって学習方針としてはまず基礎固めとして文法からスタートさせるべきであるといえます。

またドイツ語はこれまで多くの方が学んできた英語とは異なる文法事項が多々あります

例えば、名詞が男性名詞や女性名詞のように性別があり、しかも中性名詞というものまであります。

その他にも英語よりも豊富な動詞の活用があったりと、英語よりも複雑な文法事項を取得する必要があるのです。

したがって、複雑な文法事項をしっかりとマスターして読解や会話学習へとステップアップするために、まずはドイツ語の初級文法を扱った参考書に着手しましょう。

おすすめの参考書や参考書の選び方などは別の記事で紹介しています。

是非そちらも参考にしてみてください。

POINT

・ドイツ語の参考書1冊は文法書を買おう

・ドイツ語は文法が複雑なため、文法の理解がないと読解も会話もできない

単語は文法と並ぶもう一本の柱

文法事項と同時並行して「単語」学習にも力を入れましょう。

文法と単語はセットで学習をすすめることが、ドイツ語学習初期の二本柱となります。

というのも、文法が形式であるならば、単語は具体的な内容に当たるからです。

いくら文法で文章構造を理解しても、その文章で語られている内容が理解できなくては読解も会話もできないのです。

したがって、本の文章が、あるいは話している相手が「何を」言っているかを理解するために単語力は必要不可欠なのです。

そして内容を理解するのに単語力が不可欠だということは、単語をたくさん知っていれば知っているほどより多くの「何=内容」が理解できることを意味します。

つまり、話している内容を多く知ることができるため、「単語力が高いということはドイツ語力が高い」ということに直結してくるのです。

よって、単語はできる限り覚えるようにしましょう。

幸いドイツ語は他言語比べて覚える単語が少ないと言えます

というのも、単語と単語を組み合わせて一つの単語にすることが多く、いくつかの単語を知っていれば使いまわして覚えることができるからです。

また英語に非常に似ている単語もあるため、英語単語の知識から暗記することもできるからです。

とはいえ、それでも暗記すべき単語はそれなりにありますから、頑張って記憶に定着できるよう学習に励みましょう。

おすすめの単語帳も別記事にまとめていますので是非参考にしてみてください。

なお、最初から文法も単語も学習するのはきついという方は単語帳は使わずに文法書だけを使い、その文法書に出てきた単語を覚えるようにしてみてください

POINT

・単語も文法と同時並行で学習を進めよう

・ドイツ語の場合、単語の使い回しができたり、英語に似た表現があったりと他の言語よりは単語学習がしやすい

・単語帳を使うことが理想だが、多忙でなかなか単語帳まで手が回らない人は文法書に出てくる単語を覚えよう

独文解釈や会話は基礎学習が終わってから

ここまでドイツ語を独学する戦略として、まずは単語と文法をやろうというお話をしてきました。

しかしながら、この文法と単語を学ぶことは非常に地味な作業であり、地道にコツコツと積み重ねて行く作業になります。

そんな文法や単語学習とは対照的に、難解なドイツ語の文章を華麗に読解してみせたり、外国籍の方とドイツ語で流暢に会話したりしているほうがどうしてもかっこよく見えます。

だからそうした華やかなことを自分も早くしたいと、基礎学習を疎かにしてすぐに読解や会話の学習へと進もうとしてしまう人がいます。

ですが、基礎力がないと会話も読解も学習することすらできないのです。

読解や会話とはドイツ語を学んでいく中での応用編にあたり、応用とは基礎という土台が合ってはじめて積み上がるものだからです。

無理に読解の本に手を出しても文法事項でつまづき、簡単な単語が読めずに悪戦苦闘してしまいます。

会話も簡単な単語であるにもかかららず聞き取れないことが多く、自分にドイツ語は向いていないと諦めてやめてしまうことが多々あるのです。

こうした事態にならないためにも、読解や会話の勉強は必ず基礎力をつけてから行うようにしましょう。

いくら華やかでかっこよく見えるとはいえ、焦って読解や会話の勉強をするのではなく、まずは文法と単語をきっちりと押さえてから読解や会話の勉強に進んだほうが、逆に読解や会話をマスターするまでの近道となるのです。

POINT

・読解や会話は応用であり基礎あってのもの

・文法や単語をしっかり身につけてから学習しよう

語学における「正しい順番」

ここまでドイツ語を学ぶ上での戦略ないし方針について解説してきました。

ここまで散々お伝えしてきたことですが、まずは文法と単語を学ぶようにしましょう。

昨今だとまずは会話からといって文法や単語を(特に文法を)ないがしろにするきらいがあります。

ですが、文法や単語を疎かにしたままだと、結局、感覚でしか語学を理解していないのである程度のところで語学力が頭打ちになってしまうのです。

逆にコツコツと文法や単語を学んだ人は、頭の中でしっかりとドイツ語が体系化されているがゆえに、読解だろうが会話だろうが、どんどんと吸収していくことができるのです。

語学において感覚ももちろん重要な要素です。

ですが、しっかりと理解して勉強をすることも同じくらい重要なことと言えます。

語学の習得には非常に時間がかかるため忍耐力が必要である反面、基礎力を身につけて、難しい文章が読めたり、海外の方と会話ができるようになったりしたときの感動はひとしおです。

是非ドイツ語学習のある意味で「正しい順番」を守り、その感動を味わっていただけたらと思います。

ここまでお読みくださりありがとうございました。

ドイツ語学習は始まったばかりですが、頑張っていきましょう。

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