記事の内容
- 第二外国語として初めてフランス語を学ぶ方
- フランス語の基礎を身につけたい方
- どの参考書がおすすめかわからない方
フランス語で単位を取るために
フランス語との出会い
みなさんの多くがそうであるかと思いますが、私がフランス語と出会ったのは大学一年生の時の第二外国語の基礎演習でした。
大学に入ると第二外国語の選択が必須であり、とくに理由もなく私はフランス語にした記憶があります。
しかし、この第二外国語というのがやっかいでした。
英語以外に初めて本格的に扱う外国語であり、なにより基礎演習の時間がいつも一限や二限に設定されていたからです。
朝が早いため、楽しいサークル活動など大学生活が始まったばかりの一年生にとっては苦痛以外のなにものでもありませんでした。
少しでも、授業を休んでしまえば、文法事項に穴が空いてしまい、リカバリーは難しくなってしまいます。
サークル活動が大学生活の9割を占めていた私にとって、その穴を埋めてくれる友人たちの存在はとても重要なものでした。
かつては数多くあったとされる代返が難しくなっている昨今、授業の内容を互いに教え合うことが基礎演習攻略の鍵となります。
なにせ基礎演習を落とせば、進級が危ぶまれるからこそみんなで教え合い、それによって友情が深まったものでした。
それでもリカバリーは難しい
しかし、友人たちがいても、リカバリー(授業内容で遅れを取る戻すこと)は本当に難しいです。
なぜなら、中高でフランス語を授業に取り入れている学校もあるとはいえ、ほとんどの人が初めて英語以外の言語を学ぶため、理解が難しく教えることができないからです。
また、基礎演習でつくった友人もサークルやバイトなどで忙しく、誰も授業に出席できなかった場合はもっと悲惨です。
丸々ひとつ文法事項が抜け落ちてしまうため、テストで点数がとれなくなってしまいます。
基礎演習は、通年(一年間)で、単位取得としている大学も多いため、テストで失敗するともう1年早起き生活を繰り返さなければならない、なんてことになりかねません。
したがって、どうにかして休んだ際の、リカバリーが難しい穴を埋める必要が出てくるのです。
欠席した授業の穴を埋めるためには?
では友人もわからない場合に、文法事項の穴を埋めるにはどうしたらいいのでしょうか?
その方法は3つあります。
1つは先生に聞く方法です。
しかし、厳しい先生であれば、そもそも教えてくれず、優しい先生であっても、前回授業でやった内容を懇切丁寧に教えるには時間的にも難しいでしょう。
一人一人に時間をつかっていたら先生もきりがないですからね。
したがって、質問すると言っても、ある程度は自分で勉強する必要があり、勉強して分からない箇所を質問する程度になってしまうでしょう。
しかも、勉強すると言っても、学校で使う教科書は基本的に先生が教えることを前提としており、まったくわかりやすくありません。
そこで方法の2つ目。
基礎演習で単位を取ったことのある先輩に聞くという方法です。
ですが、これも先輩がしっかりとフランス語を学習されている場合、とても効果的なのですが、あやふやな人に間違ったことを教えられてしまう危険性もあります。
こうなると単位取得がとても難しくなってしまうことでしょう。
とはいえ、基礎演習で自分と同じ先生から単位を取ったことのある先輩であれば、その先生が作るテストの傾向であったり、単位を取得するコツだったりを聞くことができるので、もし先輩にそのような人がいれば、聞いてみることをオススメします。
さて、それでは方法の3つ目。
それは市販されているフランス語の参考書を用いるという方法です。
参考書は基本的にその本一冊で理解することができるように説明がされています。
したがって、独学で用いてもしっかりと文法事項が理解できるようになっており、休んでしまった単元をしっかり自分でリカバリーすることができるのです。
また参考書は、教科書と並行して用いることで、先生の説明ではわかりにくかった時に役立つため、授業の際に横に置いておくと理解がいっそう進みます。
したがって、授業の説明だけよりも、フランス語に対する理解が増すので、単位をとることができる確立がぐっとあがると言えるでしょう。
しかしながら、フランス語の入門書はここ最近、数多く出版されてきており、どれがいいのかわからないと思います。
そこで以下にオススメの参考書を厳選し、3冊に絞って紹介したいと思います。
※フランス語をもっと勉強してみたいという方には、フランス語を勉強したい方へ。フランス語初心者のためのオススメ入門書【社会人・初心者向け】もオススメです。
フランス語のオススメ入門書
著:清岡智比古『フラ語入門 わかりやすいにもホドがある!』白水社
『フラ語入門 わかりやすいにもホドがある!』は、アマゾンの内容紹介にもあるように、「ムズカしいこと抜きで!」をテーマに掲げており、楽しく勉強ができるように工夫されています。
一番の特徴は口語調で、砕けた言葉というよりは、チャラい言葉で書かれています。
したがって、『フラ語入門 わかりやすいにもホドがある!』は、その言葉遣いにおいて好き嫌いが分かれる本とも言えるでしょう。
しかしながら、文体を受け容れることができたならば、これほどわかりやすく解説された本もありません。
単元ごとに冗談を交えながら、しかし要点は絞られていながら文法事項が網羅されており、非常に学習効率の高いものとなっています。
喜楽に勉強したいという方にオススメの一冊です。
また本自体薄いため、何度も繰り返して読むことが可能です。
私自身もこの本を使って学習をすすめていたのでオススメです。
特徴
- 「楽しい」をモットーにわかりやすい解説
- しかし、文体が口語調で砕けたものになっており、自分に合わなければ学習はムズカシイ
- 要点がまとまっており、かつ文法事項が網羅されているため、学習効率のよい教材
著:沢辺 有司『はじめるフランス語―はじめての人から学びなおしの人まで。』学研教育出版
最初に紹介した本の文体が合わなかった人にオススメなのが、『はじめるフランス語―はじめての人から学びなおしの人まで。』です。
文法が網羅的に収録されており、図や表で解説しているので第二外国語を履修している学生にとっての補助教材としてオススメです。
ページ数が340pもあるので、だいぶ分厚い本ですが、文字も大きくレイアウトもしっかりしているので、なんなく読み通せてしまうと思います。
それでもやはり他の参考書よりは少し重たくかさばってしまうかもしれません。
とはいえ、文法を網羅的に扱い、かつ解説も丁寧ですので、初学者の方にもおすすめです。
『はじめるフランス語―はじめての人から学びなおしの人まで。』でフランス語の中級文法に入るところまで抑えることができるので、中級文法を扱った本にも繋げやすいですし、基礎演習を終えた後も、他のフランス語の授業で十分活躍することのできる本です。
特徴
- 文法を網羅的に扱っているので第二外国語の補助教材としてオススメ
- 分厚いが、文字も大きくレイアウトもしっかりしているので読みやすい
- 中級文法の入り口までの内容となっており、基礎演習を終えて、レベルの上がったフランス語の授業でも活躍してくれる
著:アテネ・フランセ『ゼロからスタートフランス語 文法編』ジェイ・リサ-チ出版
『ゼロからスタートフランス語 文法編』は大変オーソドックスなスタイルで書かれており、解説が非常に丁寧です。
ゆっくり一段一段階段をあがっていくイメージでフランス語学習に取り組めます。
例文として、40の文法公式というものが載っており、これをCDで聴きながら音読することで記憶に定着しやすくなります。
もしフランス語の試験に会話も含まれているのならば、その試験対策にもなることでしょう。
電子書籍版も販売しており、持ち運びを気にしなくてもいいのもオススメする点です。
しかし、基礎の基礎を丁寧に解説した本ですので、時制だったり、接続法だったり重要な箇所が抜けています。
したがって、他の本で補う必要が出てきます。
それでも解説は群を抜いてよく、値段も非常に良心的で最初の一冊目にオススメです。
特徴
- オーソドックスで丁寧な解説
- しっかりと文法事項を順を追って学習可能
- 時制や接続法などの抜けもあるが、基礎を固めるのに最適な一冊
最後に
第二外国語を学ぶというのは本当に骨が折れます。
新しい言語を学ぶというのは、やはりある種の瞬発力を必要とするのです。
しかも第二外国語の授業は午前に設定されることが多く、頭が目覚めきっていない中で行われるため、どうしても集中力が保てないことが多々あります。
したがって、第二外国語で単位をとるためには、授業以外でフランス語を学ぶことも重要になってきます。
今回ご紹介した三冊は、第二外国語を大学で学ぶ方以外にも、中学生や高校生の方にもオススメできますし、社会人などの初学者にもオススメできる三冊です。
是非、参考にしてフランス語学習の良いスタートを切って下さい。
ここまでお読み下さりありがとうございました。
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