記事の内容
- 東京大学大学院の過去問を解くべき理由
- 東京大学大学院の過去問を利用する上での難点
- 他大学の大学院の過去問について
第一志望が違うのになぜ東大の過去問を解くのか?
第一志望が違っても可能ならば東京大学の過去問は解きましょう。
と言われてもすぐに納得して取り組む人は少ないでしょう。
なぜ解くべきかと言われれば、多くの場合、東大の入試問題は大学院入試の中でも高水準に位置しているからです。
したがって、東大の問題が解けるということは、他の大学院の入試問題も解けるということを意味することが多いのです
実際、私も東京大学の院試対策を徹底したがゆえに東大以外の他の大学院にも合格することができました。
したがって東京大学大学院が第一志望でなくとも、院試に合格できるレベルを目指すために東大の過去問を解いた方がいいのです。
優先はもちろん第一志望
しかしながら、あくまでも過去問を解く優先順位は第一志望からになります。
なぜなら、大学院が出題してくる形式や傾向を掴む必要があるからです。
出題傾向や形式は大学院によって被るものもありますが、異なる箇所も多々あります。
いくら出題されない問題を一生懸命解いても、大学院に合格できなければ意味はありません。
だからこそ、まずは自分が受けたい大学院の入試問題に取り組んで出題傾向や形式を分析しましょう。
そして、第一志望の過去問を解き終わり、他に解く問題を探しているなら、是非東大の院試問題に取り組んでみてください。
高水準な入試問題
冒頭でもお話したように東京大学の大学院入試問題は高いレベルにあります。
その理由は志願者が多く、優秀な学生をふるいにかけるために高レベルな問題が出題されるのです。
要求されるレベルは語学力でいえば中級レベルの習得以上になります。
しかも大学院の入試試験はその人の実力をよりしっかりと測ることができる仏文和訳の問題が中心です。
専門知識に関しても自分が専攻する分野に関しては一通り知っていることが前提となります。
これらのレベルをクリアしたものだけが東大大学院の門を叩くことができるのです。
したがって、高水準な東大の大学院入試問題を解くことができれば、他の多くの大学院の問題を解くことができる実力が付いているということになります。
他の大学院を受ける場合でも、東京大学の入試問題を解けるようになることが、実は大学院合格の近道だったりするのです。
大学院生活でいいスタートを決めるために
東大の院試問題を解くことができる水準にまで自分の力を高めておくメリットは他にも存在します。
それは大学院に入ってから効果を発揮するのです。
というのも、大学院という場は、否が応でも研究の出来不出来を競う場です。
それはなにも同じ大学院内だけでなく、他の大学院の学生と争うことでもあります。
その数ある大学院の中でも、とりわけ東京大学の院生は優秀な人材が揃っていると言うことができます。
したがって、東京大学の大学院生と同じスタートラインに立って研究生活を始めることができるかは重要な意味を持つことになるのです。
ここに東京大学の院試問題を解けるようにしておくメリットが存在します。
もし大学院に入っても語学の基礎を学んでいたとしたらどうでしょうか。
その間に実力のある学生たちは大学院入試で身につけた語学や専門知識を用いて、どんどんと研究を進めていくことでしょう。
よって、東大の大学院入試問題の語学レベルまでは入試を受ける段階で到達するべきであり、その水準に到達しているかどうかを含めて第一志望でなくとも、東大の院試問題は解いたほうがいいのです
東大入試問題を使用する際の難点
ここまで、東大の入試問題を解こうという話をしてきましたが、東大入試問題を利用するにあたって難点が存在します。
それは大学院の入試問題が入手しにくいということです。
コチラの記事(【文系の院試対策】過去問の入手方法と活用方法を解説(その1)。過去問研究が大学院合格への近道です。【東大、早稲田、一橋合格実績あり】)でも解説したように、東京大学の問題はネットで閲覧することができません。
東大の過去問を入手するためには、購入するか誰かからもらうかしかないのです。
もしご自身の近くに東京大学大学院に入った先輩や、同じく東京大学の大学院を目指す友人がいるのなら、過去問をもらったり、共同出資して購入する方法がいいでしょう。
しかし、もし周りに過去問をもっている人がいない場合、一人で購入する以外に方法はありません。
一人で購入する場合、東大の大学院入試問題をお金を出してまで購入するべきかを考えなくてはなりません。
もし購入しようと考えるならば、考えるべき点かあります。
それは院試までを逆算してみて、東京大学の過去問まで解くことができる時間があるかどうかです。
先にもお話しましたが、まず優先すべきなのは自分が受けようと思っている大学院です。
かならず第一志望の過去問を解く時間を作った上で、東大の院試問題まで解くかどうかを決めましょう。
また東京大学大学院の入試問題は一年分から購入することができるので、自分の院試勉強の進度と相談して購入する年数を決めるのもおすすめです。
東大以外の他の大学院の問題も解こう
東大の問題を購入することが難しい場合は、東大以外の問題を解くこともおすすめです。
多くの場合、大学院の入試問題はネット上で公開されています。
したがって、東大の入試問題でなくとも、質の高い入試問題を無料で解くことができるのです。
またネットで公開されている大学院入試問題は、第一志望の過去問をやり尽くして、解く問題がなくなったときにも利用できます。
大学院入試前に、大学院の入試問題に慣れておくのは重要なことです。
より多くの大学院の入試問題を解きたい時に、ネットで公開されている他大学院の入試問題は非常に便利であると言えます。
コチラの記事(【文系】主要な大学院の入試問題(過去問)の入手方法一覧【まとめ】)で文学部系のの大学院入試の過去問をまとめていますので是非参考にしてみてください。
大学院入試の先を見越して
ここまで東京大学の大学院入試問題を解くべき理由についてお話してきました。
レベルの高い東大の院試問題は大学院に合格するためという観点からも解くべきなのですが、それ以上に大学院に入学した後でも重要になってきます。
大学院での研究生活は多くの場合、長期的なものになります。
だからこそ、そのスタートにおいて他の大学院生と差をつけられたらそれだけで大きなハンデを負うことになるのです。
大学院入試はスタートであって、ゴールではありません。
もちろん、院試を受験するときはまず院試に合格することがゴールです。
当時の私自身もそうでした。
しかし、頭の片隅には必ず院試合格がゴールであると同時にスタートでもあることも覚えておくようにしてください。
研究生活のスタートをしっかりと切るためにも、東京大学の過去問を解ける実力をつけるようにしましょう。