記事の内容
- 第二外国語をどうするか悩んでいる方へ
- フランス語を選ぶべき理由
選ぼうにも理由が稀薄
今や英語は多くの人にとって、なじみの深い言語といえます。
それは小さい頃から英語に触れる機会が多いからです。
しかし、多くの人にとって他の言語はそうではありません。
ほとんどの人が大学に入ってから第二外国語として出会うことが多いのです。
この第二外国語の選択というのは難問です。
また英語以外でなにか語学を学ぼうとしてる人も、言語をどれにするかで非常に悩むと思います。
なぜなら、どの言語を選ぼうにしても、選ぶにたる理由がないからです。
つまりは、なんとなーく自分が学ぶ言語を選んでしまっているのです。
フランス語の場合、なんとなくおしゃれなイメージがあって選らんだり、知り合いから意外と難しいらしいと聞いて別の言語に変えてしまったりしています。
実際、私も大学に入り、第二外国語の選択を迫られたとき、とても適当な理由でフランス語を選んでしまっていました。
しかし、それで本当にいいのでしょうか?
したがって、今回は「どうして数ある言語の中から、フランス語を学ぶべきなのか」ということについてお伝えしようと思います。
第二外国語を選択しなければならない大学生はもちろんのこと、なにか新しい言語を学んでみたいと思っている方の参考になれば幸いです。
フランス語を選ぶべき3つの理由
実は多くの人にとって学びやすい言語の一つ
先ほども申しましたように、多くの方は中学や高校で英語を学んだことがあると思います。
英語を学んだことがある人にとって、フランス語は学習しやすい言語と言えます。
たとえば、有名な言葉で「人間は社会的な動物である」という言葉があります。
これをフランス語でいうと "L'homme est un animal social" です。
英語ですと "Human is a social animal" となります。
少し語順は違いますし、スペルも少し違いますが、"social" や "animal" は全く同じ形で使われていることに気づくことでしょう。
そうなんです。英語とフランス語の単語は共通しているものが多いのです。
この背景には、11世紀頃に起こった、フランスからやってきたノルマン人によるイングランド征服が関係しています。
この影響で、イングランドでは1215年にフランス語が公用語として認められ、上流階級はフランス語を、下流階級は英語を話すようになったのです。
こうしたことから、英語にはフランス語由来の単語が多く、したがって、英語を学んだことがある人にとって、フランス語は学習しやすい言語といえるのです。
実際に『英語がわかればフランス語ができる!』という本が出ていることが何よりの証拠と言えるでしょう。
また逆に言ってしまえば、フランス語を学ぶことで、英語の「語彙力」も同時に上げることができると言えるでしょう。
他の言語も学習しやすくなる
フランス語を学ぶのは、英語学習を容易にしてくれるだけではありません。
実は他のヨーロッパの言語を学ぶ時にも非常に役立つのです。
他のヨーロッパの言葉とは、例えば、イタリア語やスペイン語です。
イタリア語とスペイン語は、フランス語と同じく「インド・ヨーロッパ語族」というものに属しており、単語や文法など、言語として非常に似た性質を持っているのです。
その証拠に、『フランス語・イタリア語・スペイン語が同時に学べる本』や『フランス語・イタリア語・スペイン語が同時に学べる単語集』という書籍が出版されています。
実際、私も独学で、しかも短期間でイタリア語をある程度読めるようになりましたし、スペイン語学習者の友人もフランス語を半年ほどでマスターしておりました。
こうしたことから、フランス語を学習することによって、他のヨーロッパの言語に対して道筋をつけることができるのです。
世界中で使われている国際言語の一つ
中国語の猛追があるとはいえ、フランス語は未だ英語に次ぐ「国際言語」です。
というのも、フランスにはたくさんの国際機関が存在します。
例えば、国際連合欧州本部や世界保健機関 (WHO)、世界貿易機関 (WTO)などです。
またフランス語は5つの大陸で延べ3億人を越える話者が存在しています。
加えて、フランス語を公用語としている国も、約30カ国ほどあります。
フランコフォニー国際機関(OIF)の報告によれば、このフランス語の話者人口は今後も増大していくとされています。
したがって、フランス語を学ぶことは、自身のビジネスの機会を増やすことにとっても有益ですし、また世界中に友人をつくることだって可能となるのです。
世界には英語をしゃべれない人だってたくさんいるのです。
そうした方々と繋がることができる機会が増えるのは、SNSなどが発展した現代において、大きな意味をもつことは言うまでもないことでしょう。
番外編:オススメである残り2つの理由
学問や文化を学ぶ上でも武器になる
フランス語を学ぶことは学問や文化の世界でも活かされます。
文学の世界で言えば、プルーストやランボーなど非常に著名な人がいます。
小説や詩を日本語へ翻訳する場合、どうしてもそのニュアンスを伝えきることは難しくなります。
したがって、小説や詩を原語で読むことは、翻訳というフィルターを通すことなく、その小説や詩がもつ情感を味わうことができるのです。
また学問の世界においても、例えば、20世紀哲学を引っ張ってきたのは、紛れもなくフランスの哲学者たちです。
歴史的にも非常に大きな哲学思想運動とされる「フランス現代思想」の中心人物であったデリダやドゥルーズ、フーコーといった哲学者たちは、日本でも多くの読者を獲得し、世界的に大きな影響を与えてきました。
しかし、今だ日本では知られていない大思想家はまだまだ存在します。
まだ日本で翻訳されていない哲学者を学ぶことによって、新しい考え方をいち早く知ることができるようになるかもしれません。
さらに、フランスは映画やファッションなども有名ですので、フランス語を学習することによって、最新情報を手に入れることができ、他の人に差をつけることができるかもしれません。
仏文科は女性が大部分を占めている!?
これは完全に男性向けになってしまうのですが、仏文科はとにかく女性の人数が多いです。
多いときですとクラスの男性は本当に数人で、残りは全員女性ということもありえます。
必然的にフランス語の授業にも仏文科の学生が出てくるので、女性との出会いも多くなることでしょう。
また女性にとって、女性が多く占めているということは、仲良くなれる友人の候補が多いということを意味します。
大学は一生付き合いの続く友人ができる場所でもあり、親友と呼べる人ができるチャンスかもしれません。
もちろん、フランス語自体とは全く関係ない話ですので、軽く聞き流して頂いていいことですが、もし興味がある男性諸氏はフランス語を選んでみてはいかがでしょうか?
終わりに
ここまでフランス語を勉強するべき5つの理由をお話してきました。
この理由以外にも、フランス語をオススメする理由はあるのですが、一番おおまかな話をさせていただきました。
これまでも何度も書いてきたことではあるので、簡単に触れますが、操れる言語の数だけ、その人の世界に対する見え方は異なってきます。
世界は言語の網の目で見るのですから (詳しくは、フランス語力向上!初学者におすすめ仏単語帳をご覧下さい)。
とはいえ、そこまで考えなくとも、フランス語を学ぶことで、世界で知り合うことができる人の数がより多くなるので、その意味でもあなたの世界は広くなるはずです。
もし大学に入って第二外国語をフランスに決めたのでしたら、是非次の記事(第二外国語で単位をとるために、授業と並行して使えるおすすめのフランス語入門書【中学、高校の授業でも使えます】)を参考にしてみて下さい。
また社会人の方やフランス語初学者の方であれば、次の記事(フランス語を勉強したい方へ。フランス語初心者のためのオススメ入門書【社会人・初心者向け】)をオススメ致します。
フランス語の学習はきっとあなたの人生を通して、より多くの有益なことをもたらしてくれることでしょう。
是非ともフランス語を学んで、あなたの有益な財産にしていただけたらと思います。
ここまでお読み下さりありがとうございました。
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