大学院入試

【文系の院試対策】大学院入試の日程について。合格するためには時間の使い方をしっかり考えましょう。

2020年4月9日

記事の内容

  • 院試には計画が必要
  • 院試に向けての現状確認をすべき理由
  • 具体的にどのような計画をたてるべきか

院試も計画性が大事

以前の記事(文系の院試対策。大学院に入るためにやるべきこと【東大、一橋、早稲田に合格実績あり】)で、大学院入試で合格するためには「逆算が大事」という話をしました。

まず大学院に進学しようと思ったのならば、自分の志望校を選び、その大学院がいつ入試を行っているかを確認する必要があります。

そして、入試日が分かったのならば、その日からどれだけの日数があるかを計算し、試験対策をする必要があるのです。

これは受験をしたことがある人であれば、納得してくれることでしょう。

どのような試験も試験日までに出題者が要求するレベルに到達しさえすれば合格することができ、これは当然院試にも当てはまります。

しかし、なにごとも一気に身につくことはありません

日々の積み重ねによって、始めて語学はできるようになります。

まして、院試において卒業論文(ないしそれに相当する論文)の提出が義務づけられている場合、それを執筆しながら語学や専門分野の学習を進めるのは骨が折れる作業となります

ですから、計画性をもって一歩一歩求められているレベルに到達することが必要なのです。

徐々に段階を踏んでいかないと忘れてしまったり、そもそも間に合わなかったりす事態になってしまいます。

破綻が起きないためにも、まずは学習計画を決めておきそれをこなしていくことが肝要なのです

そして計画があり、それをきちんと実行出来ているのであれば、精神的に余裕も生まれ、必要以上に焦ることもなくなることでしょう。

以上から、まず院試を受験すると決めたのなら、私は院試に至るその日までの計画を練ることからスタートすることをオススメ致します。

よって今回の記事は、大学院に入るためにどのような計画を立てるべきかを、自分の経験を元に考えてみたいと思います。

今回は以前の記事(文系の院試対策。大学院に入るためにやるべきこと【東大、一橋、早稲田に合格実績あり】)における「日程や募集要項をしっかりと確認しよう」の深掘り記事ということになります。

前提条件の確認

まず前提条件の確認をしましょう。

問わねばならないのは、その時期がいつかということです。

「あなたが院試を決意した『現在』とはいつでしょうか」

当然のことながら、その時期が院試の日から離れていればいるほど院試の準備をすることができ、院試に近ければ近いほど急を要する準備が必要となります。

それに加えて、自分の語学や専門知識がどれくらいのレベルにあるかを測る必要があります。

さらに計画を立てるには「到達点」を知っている必要もあるのです。

これは自分が志望する大学院がどのような問題を出すのかを把握することであり、一度問題を解いてみることで出題の「傾向」を掴むことも含みます。

これによって、今の自分の実力と志望校の実力差を測ることができ、かつどのような勉強をして不足を補っていくべきかが分かるようになるのです。

以上、院試対策の方針を決定するためには、まず最低でもこれらを確認する必要があります。

これらは言うなれば、大学院試に合格するための「前提条件」であり、院試をクリアするために必要な諸条件の確認でもあります。

自分が立っている足許をまずはしっかりと見つめ直してみましょう。

「院試までの期間」ごとの対策

期間が長い場合

期間が長い場合、とにかく語学に注力しましょう。

大学院試において、もっとも重視されるのが語学です。

そして学習に時間がかかるのもまた語学だからです。

したがって、とにかく語学、それも基礎力を高める必要があります。

単語や文法を重点的に、そしてできるならば基本的な読解ができるように時間をつかっていきましょう。

専門知識を問う試験が課される場合、その専門分野に関する基本的な知識を扱っている本を一冊を読了しておくのがオススメです。

これを繰り返し学習することで、その専門分野の基礎的な知識を定着させるようにしましょう。

2年、3年であれば基礎力強化は当然のことですが、4年生であるなら夏前までにはこれらの基礎力はしっかりと身につけておきたいところです。

また卒業論文もテーマ設定章立ては夏前までには決めておいたほうがいいでしょう。

夏休みに入ったならば、二次文献を読みつつ、書き切る勢いで卒業論文に取り組みましょう。

九月以降、語学は過去問を中心に行いながら応用力を高め、卒論は10月頃までには書き上げブラッシュアップさせていきましょう

この段階で指導教官や先輩などに一度読んで貰いアドバイスをもらっておくとより確実です。

院試まではとにかく二次文献を読み、取り入れられそうなら議論や註に入れていくことをオススメします。

専門分野においては、傾向分析をして細かい知識の習得を目指しましょう。

院試までの最後のラストスパートは語学力の上乗せがメインですが、暗記ものも集中しておこなうとベストです。

とくに単語や熟語、専門知識に関しては試験が始まるぎりぎりまで1つでも多く覚えられるように努力しましょう。

上記の流れ以外にも自分なりにアレンジしたり、実際の進行具合と比較したりしながら、自分にとってベストな形を模索してみて下さい。

そのためには、2、3年次にしっかりと卒業に必要な単位を取得しておき、4年生時に卒論や語学に時間をかけられるようにしておくことも大事なことといえます。

期間が短い場合

期間が短い場合、院試対策は非常に難儀なものになるのは言うまでもありません。

とにかくこちらも語学学習に注力することは言うまでもありません。

ここで時間がないからといって基礎おろそかにすると絶対に失敗します

もちろん覚えることが出来るならば、どんどんと語学を次の段階に進めていくことはありです。

しかし、脆い土台の上に立てられた応用はすぐに壊れてしまうことが多々あります。

語学は大学院入試のみにおいて使うのではなく、今後の研究においても使うのですからなおさら重要なものになってきます。

したがって時間がない場合にオススメなのが、むしろ基礎力をしっかりと高めていき、その基礎力を活かして加点を狙う方法です。

応用問題では点がとれない可能性もありますが、基礎力を高めておくことでそれをうまく使って解くことができたり、部分点を貰うことができたりします

と言いますかむしろ、大学院の先生方はその学生の基礎力がみたいわけですから、基礎問題の割合の方が大いに決まっているのです。

焦って応用に手を出して、とれる問題をみすみす逃してしまうよりは大学院に手が届く確率がぐっと上昇することでしょう。

またこの「基礎力向上作戦」は、専門知識を問う問題においても同様です。

まずはその専門分野を包括しているベーシックな本をしっかりと通読し、覚えるようにしましょう。

そして、残った時間で卒業論文ないしそれに相当する副論文に着手します

一流の大学院であれば、今の時点でどれだけの論文がかけるかが面接における大きな判断材料の1つとなります。

その人が大学院に入ってもやっていける能力があるかどうかをそれで見極めるのです。

したがって、少しでも早く書き上げることがなによりも大事なこととなります。

書き上げなければせっかく語学で1次試験が通っても、その努力が無駄になってしまいかねませんから。

そして書き上げたならば、院試のぎりぎりまでブラッシュアップさせ続けることです。

長い論文は不慣れなことが多々あるかと思いますが、先輩や指導してくれる先生に相談できるのであれば、どんどんと相談して少しでも早く、そしてよりよいものを書くようにしましょう。

院試は最後は気持ちの勝負でもありますから、時間がない場合でも「絶対に受かってやるんだ」という強い気持ちで臨むことが重要です。

最後に:論文は早く書き始めるべき

ここまで大学院入試を迎えるに当たっての計画について書き記してきました。

むろん、やっていくうちにみなさんなりのやり方が見えてくると思います。

それは得手不得手の問題でもあります。

語学よりも専門知識を習得するのが特異な人もいれば、その逆もあり得ます。

したがって、個々人においてどのように時間を使うかは、自分を基準に考えてみるのが一番です。

とはいえ、この記事を読むみなさんは、大学院試など経験したことはおそらくないでしょうから、ある程度の目安があるにこしたことはないと思います。

私自身も上述したような形でうまくペース配分ができたとは言い切れません。

しかしながら、それでも大学院に合格できたのはひとえに計画を練り、その時期毎にやるべきことをやったからと言うことができます。

是非みなさんも時期を見誤らず、志望の大学院に合格してほしいと思います。

とりわけ、最後にお伝えしたいのは卒業論文はなるべく早く書き上げるに越したことはないと言うことです。

よく書く内容が決まってから書き出そうとする人がいます。

しかし、完璧なものなど学部生の時に書くことはほぼ不可能です。

ある程度定まったのならば、見切り発車でもいいので書き始めることが大事です。

書いていく内に自分の思考の深まりを感じることができ、最初に思っていたもの以上の内容になることがしばしばです。

まずは書く

この考え方を是非持ち続けて下さい。

少しでもみなさんの院試対策の参考になったのであれば幸いです。

ここまでお読み下さりありがとうございました。

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