記事の内容
- フランス語初心者の学習の始め方
- おすすめのフランス語入門書とはどのようなものか
- オススメのフランス語入門書
はじめに
語学を始めるのに年齢は関係ありません。
そして、語学には終わりもありません。
これは語学だけでなく、どんな学習にも通じることでしょう。
どんな学びにも遅いということはないのです。
芥川賞作家で、「内向の世代」の代表である古井由吉氏も、70歳を越えてなお再びラテン語に取り組んでいたりもします(『文学の淵を渡る』新潮社より)。
もともと古井氏はフランツ・カフカの研究をし、ムージルやブロッホといった海外作家を翻訳されるなど語学が堪能な方なのですが、自身の関心から様々な語学に取り組んでいらっしゃるのです。
ですから、私たちもいつだって新しい言語の世界に飛び込んだっていいのです。
そして新しい言語を学ぶということは、新しい世界を私たちに見せてくれます。
他の文化をもつ人と仲良くなれるのはもちろんのこと、映画や小説の翻訳では味わえない原語の良さを知ることができたり、日本語話者である私たちとは異なる、言語の背景にある考え方を知ることができたり、などなど……
新しい言語を学ぶということは、私たちを豊かなものにしてくれるのです。
その学ぶべき言語の中でもフランス語はオススメの言語の1つです。
それは様々な理由を挙げることができますが、とりわけ1つに絞ってお話しをするならば、新たに何か言語を学ぼうとするときに、英語に続いて取りかかりやすい言語の1つだからです。
フランス語は、日本において多くの参考書が出ているメジャーな言語の1つです。
したがって、入門書もそれだけ多く、他のいわゆるマイナーな言語よりもフランス語へと入っていける入り口がたくさんあるのです。
しかし、多いというのは歓迎すべきことではあるのですが、フランス語を学び始めようと思っている初心者の方にはどれがオススメなのか悩んでしまうことでしょう。
したがって、今回は、
- フランス語に興味はあるが、全く分からない、あるいは学習したことがない方
- 急に仕事でフランス語を勉強しなくてはいけなくなった方
- 中学や高校でフランス語を勉強しなくては行けない方
にオススメのフランス語入門書を厳選し、ご紹介しようと思います。
※内容は一部、以前の記事(第二外国語で単位をとるために、授業と並行して使えるおすすめのフランス語入門書【中学、高校の授業でも使えます】)と被る箇所もございます。
どのような入門書がいいのか?
まず語学を勉強するにあたって、どのような入門書がいいのかを考えてみましょう。
第一に挙げることができるのは、フランス語の初心者でも分かるように、丁寧に説明されていることです。
フランス語初心者の方の中には、解説がそこそこされていて、文法事項がしっかりと網羅されたものから始めようと思う方もいらっしゃるかと思います。
しかし、こうした考え方はフランス語学習を始めようとしている方で、やる気のある方が陥ってしまう罠といえるのです。
なぜなら、独学であれば、誰にも聞くことが出来ないからです。
したがって、一人で解決しようとしても結局できず、フランス語学習を諦めてしまうことに繋がってしまうのです。
フランス語初心者の方はゼロからスタートの方がほとんどなのですから、このような罠に嵌まってしまう危険性は高いといえます。
それに先に申しましたように、現在のフランス語の出版状況は、他のいわゆるマイナーな言語よりも恵まれています。
したがって、いろいろなレベルの方に向けて書かれた入門書があるため、しっかりと一冊を終わらせて次のレベルの入門書へと進んだ方が堅実に学習を進められるのです。
こうしたことは、以前の記事(第二外国語で単位をとるために、授業と並行して使えるおすすめのフランス語入門書【中学、高校の授業でも使えます】)で紹介したこととは異なっています。
なぜなら、フランス語を独学で学習されるであろうフランス語初心者の方は、教えてくれる先生もおらず、テストで網羅的に文法事項が必要という訳ではないので、範囲が網羅された入門書よりも、範囲は網羅されていないが、丁寧に解説された本からスタートするべきなのです。
また入門書の厚さはそこまで厚くないもの(薄い入門書)がオススメです。
もちろん本が厚くても、文字が大きく、レイアウトがしっかりしていて見やすければ、学習しやすくオススメです。
しかしながら、語学の基本は「反復」ですので、何回も繰り返しやすい薄い入門書の方がオススメと言えます。
他にもやっていて面白いと思える本もオススメです。
入門書を選ぶ上で、自分にとって「読みやすい」「学習しやすい」ということが一番重要なことになりますので、是非自分にあったフランス語入門書を見つけていただけたらと思います。
以下では、私がオススメするフランス語入門書3冊をピックアップしたいと思います。
入門書を選ぶにあたって
- 必修単元が網羅されていなくても、解説が丁寧な入門書を選ぶのがいい
- 薄い入門書を選ぶと復習しやすい
- 厚い本でも、文字が大きく、レイアウトの良いものを選ぶと見やすくてよい
- 学習していて面白い本もオススメ
オススメのフランス語入門書
ゼロからスタートフランス語 文法編
フランス語を学ぶ人であれば、誰でも知っているアテネ・フランセが出したビギナー向けの一冊。
とにかく丁寧に解説されて、ゆっくりとステップアップしていくことができます。
『ゼロからスタートフランス語 文法編』は、発音に力を入れており、一つ一つの音の特徴や音の出し方について多くのページを割いて解説されています。
例文を読んでくれるCDも付いており、発音の構造を理解した上で聴くと効果が上がります。
40の例文で覚えることができ、さらにその例文で使った単語も表記されているため、その例文をまるごと暗記してしまうのもオススメです。
ページ数も200pとほどよく、フランス語初心者の方にオススメできる入門書といえるでしょう。
基礎からレッスン はじめてのフランス語
『基礎からレッスン はじめてのフランス語』はイラストが多く、とても通読しやすい入門書です。
様々なシチュエーションに合った会話を学習することができ、将来フランスに行ったときに使うことを想像しながら楽しく学習ができます。
もちろん文法も丁寧に解説されていて、ステップ1で解説された文法を、ステップ3でより深く学ぶことができます。
お値段も安く購入しやすいのも魅力的。
ページ数も176pと薄いので、とても使いやすい入門書と言えます。
フラ語入門、わかりやすいにもホドがある![改訂新版]
『フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!』は、改訂版が出るほどのド定番入門書です。
ページ数も197pと薄いながら、内容がコンパクトにまとまっており、かつ分かりやすい解説がなされています。
内容の網羅性も◎で、接続法まで解説されているので、これ一冊でフランス語の初級まで終わらせることができます。
しかし難点として、文体がチャラいため、人によっては合う合わないがあります。
ですが、文体が合う人であれば学習効率が非常に良い一冊なので、オススメです。
最後に
フランス語を学ぼうと考えていらっしゃることは、非常に素晴らしいことですし、喜ばしいだと思います。
是非、フランス語がもつ魅力を存分に味わって頂きたいと思います。
一人でも多くの方が、フランス語の良さを知り、学んで下さることを願っています。
ここまでお読み下さりありがとうございました。
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