記事の内容
- 辞書は引けば引くほど力が付く?
- オススメの仏和辞典とは?
- 電子辞書とアプリという選択肢
仏和辞典の中で何を選ぶか
語学においてその言語を学ぶ以上もたなければならないのが辞典ないし辞書です。
分からない単語を調べる時に利用できなければ、勉強にならなくなってしまいます。
したがって、語学をする以上は必携なのが辞書なのです。
ですが、今や仏和辞典には多くの種類があり、どれを買えばいいのか悩んでしまうことでしょう。
なぜならどの辞書にも特徴があり、どのように利用するかでオススメは変わってくるからです。
とはいえ、フランス語初心者の方にとっては汎用性があり、使い勝手のいい辞書がオススメになります。
ということで、今回はフランス語学習を始めた人にとってオススメの辞書を、しかも今後学習の難度があがっても耐えうる辞書をご紹介しようと思います。
辞書は引けば引くほど力がつく
オススメの辞書をご紹介する前に辞書を引くことの意義についてもお話ししたいと思います。
「辞書は引ければ引くほど語彙力が伸びる」
これはものすごく語学のできる、いうなれば私の師匠とも呼べる先生によく言われていたことです。
最終的には語学力とは語彙力であり、どれだけ言葉を知っているかによって測られるのです。
ではどうして辞書を引くことが語彙力の強化につながるのでしょうか?
それは分からない単語をその都度調べる癖をつけることによって強化されるのです。
わからない単語を辞書でどんどんと引いていくうちに、見たことがあるけれども意味が思い出せない単語というのが増えてきます。
この状態は記憶に定着する一歩手前でよく起こるのです。
どの言語においても自分にとって覚えにくい単語というのは存在します。
しかし、その単語を覚えるための一つの方法としてわからなければしっかりと辞書で調べることが挙げられるのです。
その時必ずその辞書に載っている例文にも目を通し、できるならば音読するようにしましょう。
苦手な単語であればその例文をまるまる覚えてしまうのも手です。
これによって、文脈の中で単語を理解することができ、より一層記憶に定着しやすくなります。
この例文にまで目を通すというのは語学のできる人の多くが言うことなのですが、語学が苦手な人ほどやっていません。
これから紹介する辞書にはもれなく例文が載っていますので是非活用してみてください。
それではオススメの辞書の紹介に移りたいと思います。
初学者にオススメの仏和辞典
新スタンダード仏和辞典
とてもコンパクトにまとまっている辞書としてオススメなのが『新スタンダード仏和辞典』です。
前身の『スタンダード佛和辞典』はマラルメやボードレールの翻訳で知られるフランス文学研究の大家である鈴木信太郎先生によって刊行されました。
それを引き継ぐ形でこの『新スタンダード仏和辞典』は作成されたのです。
語彙も豊富で、語に関連する熟語もしっかりと収録されています。
その語彙において重要な意味は太字で示されていますので、まずはその太字の意味を覚えていくといいかもしれません。
フランス語単語に関して必要なものがしっかりと簡潔にまとまっている辞典といえます。
持ち運びもしやすく、フランス語を始めた人にまずオススメしたい辞書です。
プチ・ロワイヤル仏和辞典
『プチ・ロワイヤル』も初学者にオススメの仏和辞典です。
第五版では新たに 45,000 語が収録されています。
『プチ・ロワイヤル』の特徴はなんといっても見やすさです。
重要語は赤字で示され、頻出単語かどうかは「*印」の4段階で表示されています
また同じ意味の英語や同じ発音(例:faire と fer)のものも表記されている親切設計。
さらに文法や語法なども解説されており、類語も項目としてまとめられています。
まさに1粒で2度、いや3度も4度も美味しい辞書なのです。
自分は後でご紹介しますアプリ版で『プチ・ロワイヤル』を利用していますが、紙媒体でもつかいやすい辞書になっています。
ディコ仏和辞典
『ディコ仏和辞典』はもっとも初学者に適している辞書と言えます。
基本単語を「超重要550語」「最重要800語」「重要2600語」に色刷りで分類しており非常に学習しやすい使用になっています。
また用例が豊富であり、かつ解説も非常に丁寧になされているのです
発音や会話の音声もウェブから無料でダウンロードすることができ、リスニングの勉強にもなります。
この辞書でも中級・上級まで対応することはできますが、しかし、他の辞書よりも収録語彙が少ないのがたまに傷といったところでしょうか。
とはいえ、「ル・モンド」なんかもこれ一冊で読むことができますので必要十分な語彙は収録されていると言えますね。
是非手にとって自分に合うかどうかを確認してみて下さい。
電子辞書やアプリだと持ち運びも楽チン
持ち運びで便利なのはなんと言っても電子辞書です。
これひとつでフランス語だけでなく、英語や日本語の辞典も簡単に持ち歩くことができます。
検索も単語を入れることで紙辞書より時間をかけることなく調べることができます。
しかし、電子辞書をつかっている人の多くは単語の意味だけを調べて例文をみない傾向にあります。
例文もチェックすると単語の定着率はアップすると思いますので是非確認してみて下さい。
またスマートフォンが普及した現在「仏和辞典のアプリ」も存在します。
オススメは物書堂(@monokakido)から出ている『プチ・ロワイヤル仏和辞典』です。
『ロベール仏和辞典』も販売されておりますが、こちらは中級者・上級者向けと言えます。
スマホはいつも持ち運ぶのでアプリをインストールしておくといつでもどこでもフランス語を学習することができるのです。
注意点としては、スマホの電池の消費に気をつけることと電子書籍同様に例文をみるようにすることですね。
物書堂は例年新学期が始まる4月頃にセールを行っていますので、その機会を逃さずに購入しておくとお得に利用することができるようになります。
終わりに
ここまでフランス語を学ぶ上で必携とも言える仏和辞典についてお話してきました。
最初のうちは、ある程度単語を覚え、文法を学習したとしても、わからない単語という物に頻繁に出くわすことでしょう。
したがって、使いやすい辞書は絶対に必須ですし、気分転換がてら外で勉強することもあるでしょうから、持ち運びのしやすさも重要になってきます。
さて、中には「アプリなんて使うな。紙を使わないとフランス語が覚えられない」とおっしゃる方がたまにいらっしゃいます。
もちろん、紙辞書には紙辞書の良さがあります。
アプリの場合、1度で見ることの出来る単語は1つだけですが、紙辞書であれば引いた単語の近くに載っている様々な単語も同時に見ることができます。
これにより他の単語と一緒に学習することができるのです。
しかし、アプリは便利です。
本を読んでいるときに、手軽に意味を知ることができるのは時短になりますし、その日に読める文章量が格段に上がります。
便利な物を使わないのは損になってしまいます。
ですから、私のオススメとしては紙辞書とアプリまたは電子辞書の両方をもつことです。
これによって、じっくり腰を据えて学習できるときは紙辞書、どんどんと多読していきたいときは電子辞書/アプリと分けることで、それぞれの良さを引き出しつつ学習することができるようになります。
もちろん、それぞれ高額ですから、まずはどちらか自分にとって使いやすい物を選ぶようにしましょう。
ここまでお読み下さりありがとうございました。
是非自分に合う辞書を見つけてみて下さい。
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