記事の内容
- ドイツ語初級文法でおすすめの3冊
- 初級文法書を選ぶコツ
語学はスタートが肝心
語学を始めるきっかけは人によって様々でしょう。
大学に入学して第二外国語として必要になったり、仕事で海外に転勤することになって必要になったりと様々な理由が考えられます。
ですが、きっかけがどのようなものであれ、語学は最初が肝心になります。
なぜなら、何事も最初の動き出しに一番エネルギーが必要になるからです。
首尾よくスタートが切れたとしても、学習がうまく行かなかったり、選んだ参考書が合わなかったりした場合、学習を途中でやめてしまう可能性が高いのも学びはじめなのです。
しだがって、語学において「始め方」は非常に重要なものとなります。
せっかく新しい言葉を学ぼうと志したのに、途中で諦めてしまうのはとてももったいないことです。
だからこそ、はじめの一歩となる参考書が非常に重要な意味を持つのです。
語学学習を諦めてしまわないためにも、わかりやすく、自分に合っていて、それでいてしっかりと実力を高めてくれる入門書が必須となってくるのです。
そこで今回は、ドイツ語を学ぼうと思っている初心者の方におすすめの初級文法書をご紹介していこうと思います。
ドイツ語の初級文法書を選ぶコツ
世の中には初級を謳う多くの文法書が販売されています。
文法書がいろいろとあることは、選択肢が多くなることを意味する一方、どれを選んだらいいか悩んでしまう原因にもなります。
自分に合う文法書を選べば良いよなんて言われたりしますが、そんなことを言われても選び方さえ検討もつかないこともしばしば。
したがって、おすすめの初級文法書をお伝えする前に、初級文法書を選ぶためのコツを紹介したいと思います。
初級文法書を選ぶコツとは、「ページ数」と「レイアウト」になります。
ページ数
内容に関しては初級文法の場合、どの参考書もそこまで大きな違いはないため、最初の段階では考慮から外してしまって問題ありません。
それよりも、その参考書のページ数について考えてみるようにしましょう。
語学を途中でやめてしまう人の場合、学習当初はやる気があるため、たくさんのことを学ぼうとページ数の多い参考書を選びます。
しかし、なかなか参考書が終わらず、だんだんとやる気がなくなってしまって途中で挫折してしまうパターンが非常に多いのです。
したがって一番最初はページ数が少ない参考書を選ぶことがおすすめです。
ページ数が少なければ、一冊を簡単に終わらせることができて達成感を得ることができるので、語学学習を継続しやすくなります。
また文法は何度も繰り返すことで記憶に定着しやすくなります。
ページ数が少なければ一冊を何度も繰り返しやすくなるため、基礎をしっかり定着させやすくなります。
もちろん、腰を据えてコツコツ学習することが得意な人は、ページ数の多い参考書を選ぶのもおすすめです。
一冊で終わる場合、お金は安くなりますし、持ち運ぶ場合も便利になります。
ページ数に関しては、自分がどのようなタイプかをしっかり見極めて参考者選びをするようにしましょう。
レイアウト
レイアウトも語学初心者には非常に大事な要素になります。
なぜなら、レイアウトはその本の読みやすさに直結するためです。
もしレイアウトが自分に合わないものだと、文法事項を覚えられない原因となったり、勉強の進度が遅くなったりする原因となってしまいます。
逆にレイアウトが自分に合うものであれば、学習速度は格段にあがることでしょう。
したがって、参考書を選ぶ際には必ず自分が見やすいレイアウトのものを選ぶようにしましょう。
さて、出版年が古い本はと呼ばれるものは往々にしてレイアウトが見にくい作りになっています。
ですが、出版年の古い本には名著と呼ばれる本も多々あります。
出版年の古い名著は解説が素晴らしい場合が多く、みやすさを多少犠牲にしてでも使う価値があります。
とはいえ、古い出版年の本を使う場合も同様に、自分が継続して使っていけそうなレイアウトかを必ず確認するようにしてください。
レイアウトは多くの場合、出版社のホームページやアマゾン(Kindle版の場合、無料で一部読めるものもある)などで一部公開されていることがあるため、家にいてもチェックすることができたりします。
おすすめのドイツ語初級文法書3冊
ここまで初級文法書を選ぶ際のコツをお伝えしてきました。
是非ご紹介した内容を参考にしていただき、ご自身に合う初級文法書を見つけていただければと思います。
それではおすすめのドイツ語初級文法書を三冊ご紹介したいと思います。
ゼロからスタート ドイツ語 文法編
『ゼロからスタート ドイツ語 文法編』はタイトル通り、ドイツ語の知識がゼロの人でも容易に取り組むことができる参考書です。
この本の特徴は丁寧で優しい解説にあり、スモールステップを積み重ねながら、じっくりとドイツ語初級文法に取り組むことができます。
文法事項は独検4級程度までと難易度も低く、まずは一冊をサクッと終わらせたい方にもおすすめです。
ページ数も220ページ程度で何度も繰り返し復習ができる文量だと言えます。
例文も豊富で、学んだ文法が実際にどのように使うことができるのかを確認できます。
難点としては、この本一冊では少し必要な文法事項が不足してしまうということでしょうか。
しかしながら、他の本必要な文法事項は補うことが可能ですし、なによりドイツ語に慣れるという意味でもこれほど入門しやすい本はないと言えます。
レイアウトも字が大きく、見やすい設計になっています。
本のレイアウトをご覧になりたい方はコチラ(参照元:Jリサーチ出版『ゼロからスタート ドイツ語 文法編』)から本の内容を確認することができますので、是非参照してみてください。
関口・初等ドイツ語講座
未だ廃れることのない珠玉の名著といえば、関口 存男(せきぐち つぎお)氏の文法書を忘れてはなりません。
関口氏の解説にかかれば、どんな難解な文法事項もみるみるうちに理解することを可能にし、「使える」文法へと昇華してくれるのです。
したがって、大学院に入り、ドイツ語を使って研究する人は是非関口文法から入門することを強くおすすめします。
そして分量は全3冊と非常に多いにもかかわらず、それが気にならないくらい面白い本です。
例文の中にも面白い表現が含まれていたりと飽きさせない工夫も散見されます。
難点としてはやはり分量が多いことと、“daß“ を "dass“ と表現しているなど若干古い表現があることでしょうか。
それでも、難点を補ってあまりあるほど、ドイツ語の面白さを知ることができる本であり、私自身、関口文法から入門して東京大学の大学院に合格することができたため、未だ実用的な書といえます。
ぜひドイツ語の魅力にどっぷりと浸かりたい方に使っていただきたい文法書です。
1日15分で基礎から中級までわかる みんなのドイツ語
分量はそこまで多くない方がいいが、しっかり初球文法を終わらせたいという人におすすめなのが、この『みんなのドイツ語』です。
ページ数的には230ページ程度で初等文法を一通り終わらせることができます。
また1課15分ほどで終わらせることができる設計になっているので、忙しい人にもおすすめできる参考者です。
コラムも充実していて、ドイツ語独自の表現や重要な文法事項などがまとめられています。
難点は練習問題が少ないため、ほかの本で文法の練習問題を解く必要があることでしょうか。
レイアウトは必要事項がまとまっていてとても見やすいつくりになっています。
この本のレイアウトはコチラ(参照元:白水社HP『1日15分で基礎から中級までわかる みんなのドイツ語』)から確認することができるので、ぜひ参照してみてください。
まずは決めた一冊を終わらせよう
ここまでおすすめのドイツ語初級文法をご紹介してきました。
ドイツ語学習はまさに初級文法書を手にした瞬間から始まります。
そして、ここからは非常に地味な作業が続くことでしょう。
地味な作業は嫌になって投げ出してしまいたくなることが多々あります。
ですが、語学は継続が命です。
何度も繰り返し反復することで、文法事項が徐々に記憶に定着していき、その文法事項が使えるようになっていくのです。
だからこそ、最初に「この本だ」と決めた本を是非一冊やり抜いてみてください。
苦しい作業をやり抜いた先に、ドイツ語会話やドイツ語の文章読解という華やかな世界が広がるのです。
外国語の文学を原文のまま読む経験や、外国の方々と日本語以外で話す経験は本当に素晴らしいもので、初めてできた瞬間は何にも変え難い感情を惹起します。
1人でも多くこの感動を経験できるひとが増えることを切に願っております。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
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