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【文系大学院入試対応】ドイツ語の基礎が終わった方へ。中級ドイツ語への入り口【独語学習者必携の3冊】

2022年1月21日

記事の内容

  • ドイツ語の初級が終わって中級ドイツ語に進もうと考えている方へ
  • 中級以上のドイツ語に取り組む際におすすめの参考書を三冊紹介
  • 大学院入試のレベルについても解説

初級はあるけれども中級は少ない

ドイツ語だけに限った話ではありませんが、英語以外の参考書は中級以上のものがあまり売られていません

逆に初級や入門を謳う参考書はたくさん販売さているのです。

この理由の一つに、多くの人が中級まで到達することなくドイツ語学習を辞めてしまうことが挙げられます。

多くの人は勉強開始当初はやる気に満ちていても、仕事や大学が忙しかったり、他のことに興味をもってしまったりしてドイツ語の勉強から逸れていってしまうのです。

したがって、みなさんがドイツ語の初級を終わらせて中級に取り組もうとしている時点で、多くの人よりもドイツ語に関して努力しているなによりの証拠ということができるのです。

ですが、その一方でドイツ語中級に関する参考書が非常に少ないことが故に、初級を終えたら何をやったらいいか悩んでしまう人もたくさんいるのです。

せっかく初級が終わっても次になにをしたらいいかで迷ってしまい、勉強を中断してしまってはそのままドイツ語から離れてしまう原因の一つになりかねません。

そこで今回の記事ではドイツ語初級が終わった方に、中級へと進むために必携の参考書をご紹介し、ドイツ語中級への道筋を示したいと思います。

POINT

ドイツ語は入門・初級を扱った参考書は多いが、中級文法を扱ったものは少ない。次どれに進むかで悩んでしまってはドイツ語学習をやめてしまう原因になりかねない。

ドイツ語中級を学ぶために

ではドイツ語中級をマスターするために必要なものはなんでしょうか。

それはドイツ語中級の全体像を知ることと、わからない箇所をしっかりと調べることができる体制を整えることです。

なぜならドイツ語中級にステップアップする時、その難易度は初級よりも数段高くなるからです。

これまで英語などから類推することができた単語の類推が効かず、文法も細かい内容に入っていきます。

したがって、分かり易い解説で中級文法の外観を先に掴んでおくことは勉強の難易度を下げるという意味で重要な役割を持つのです。

また文法だけでなく、扱う文章の抽象度も上がります。

そのため一冊の参考書でわかりにくい箇所があったり、文章を読んでいてわからない箇所があったりした場合にすぐに調べることができる参考書を常に持っておくことが大事になってくるのです。

以上からまず中級文法や中級単語、読解などに入っていく前に家であろうが外出先であろうが分からない箇所を調べることができるような環境を作る必要があるといえます。

POINT

ドイツ語中級をマスターするためにはまずドイツ語の全体像を知り、わからない箇所を調べることができる勉強の環境作りが重要。

選ぶべきは中級以上でも通用する参考書

今回ご紹介する参考書は中級ドイツ語を学ぶ上で必携の3冊です。

というのも先にも書いたように、この3冊は中級ドイツ語を学んでいてわからない箇所を調べる際に大きな恩恵を与えてくれるものだからです。

しかしながら、その3冊が中級レベルで終わってしまっては元も子もありません。

学習環境を構築する上で、そして今この段階で選ぶべきなのは中級はもちろんのこと、それ以上のレベルでも使える参考書なのです。

つまり、ドイツ語を学習し続けるならばずっと使うことができる参考書を選ぶ必要があります。

そうでなければわざわざ買う意味がないのです。

そして内容も解説が詳しいものであったり、手が届きそうで届かない箇所に焦点を当ててくれるものであったりしなければなりません。

単に中級レベルの内容が書いてあるだけでは中級ドイツ語にスポットを当てた参考書だけで問題ないのです。

わからない内容にぶつかった時に頼ることができる参考書を探すことが重要なのです。

したがって、以下に中級ドイツ語を、もっといえば今後のドイツ語学習を支えてくれる必携の3冊をご紹介していきたいと思います。

どれも腰を据えてドイツ語学習を行うためにはなくてはならないものです。

私自身のドイツ語学習においても十二分に効果を発揮してくれた本ですので、是非ドイツ語の勉強をする際には傍らに置き、わからない項目は調べるようにしましょう。

POINT

ドイツ語学習の環境づくりにおいて重要なのは中級レベルだけでなく、それ以上のレベルにも耐えうる参考書。ドイツ語を勉強する際は常に傍らに置き、わからないところをしっかりと調べるようにしよう。

中級ドイツ語学習に必携の3冊

中級ドイツ語のしくみ

名著として名高い参考書といえば『中級ドイツ語のしくみ』を除いて他にありません。

なんと言っても『中級ドイツ語のしくみ』は中級文法のおよそ全体を知ることができるため、まず中級に到達した人が1冊目に読むべき本としておすすめです。

内容も難しい文法用語は一切使わず、基礎文法が終わったドイツ語学習者を丁寧な解説で中級までスムーズにステップアップさせてくれます。

新書のように寝そべりながら読むことができるため、何度も繰り返して読むのがいいでしょう。

また文章が平易だからといって内容が薄いことなどありません。

ドイツ語の機能や構造などを解説してくれているため、この本をしっかりと読むことでドイツ語そのものへの理解も深まっていきます。

ページ数も300頁弱とちょうどよく、レイアウトもシンプルで見やすいつくりになっています。

なお入門から初級を扱った『ドイツ語のしくみ』も名著なので、復習も兼ねて合わせて読んでみるのもおすすめです。

必携ドイツ文法総まとめ

文法事項がコンパクトにまとめられている文法書が『必携ドイツ語文法総まとめ』です。

要点が簡潔にまとめられているハンドブックタイプの参考書で持ち運びに非常に便利です。

そのため、喫茶店や勉強会などにも荷物のスペースを取ることなく持っていくことが可能です。

内容は細かい文法事項までしっかりと記載されているため、文章を読んでいてわからない項目に出会ってもこの本を傍らに置いておくことで対処ができます。

自分がわからない項目を簡単に見つけることができる索引もついているのも良心的。

とはいえ、過不足はないのですが、解説は必要最低限で中級に入ったばかりの人には難しい場合もあります。

レイアウトは少し古いように感じられますがそこまで気にはなりません。

なおレイアウトに関してはコチラ白水社のサンプルページ)から確認することができるので気になる方は参照してみてください。

私にドイツ語を教えてくれた早稲田大学の教授も愛用していたため、上級者になっても利用することができるドイツ語学習者必携の文法書と言えるでしょう。

詳解ドイツ大文法

ドイツ語文法について日本語でこれ以上詳しく解説されているものはないと言えるのが『詳解ドイツ大文法』です。

ページ数800頁を誇るこの書物には、載っていない文法事項は存在しないとさえ言うことができるかもしれません。

もしあったのなら日本語の他の文法書には載っていないと諦めてよいほどです。

ドイツ語に関する圧倒的な情報量とともに具体的な例文を用いて解説が加えられています。

したがって、値段は少々張りますが、ドイツ語を今後も継続して学習していきたいと考えている方には必須の文法書と言えます。

文章を読んでいてわからない文法事項が出てきたら、『詳解ドイツ大文法』を引くことで悩みのほとんどが解決します。

またレイアウトはいかにも文法書といった感じのシンプルな作り。

持ち運びはなかなか難しいと思うので先に紹介した『必携ドイツ文法総まとめ』と組み合わせて使うようにしましょう。

文系の大学院入試を考えているなら中級まで

ここまで中級文法に着手するにあたり必携の参考書をご紹介してまいりました。

では大学院をドイツ語で受験する場合はどこまでのレベルがもとめられるのでしょうか。

私が東京大学大学院をドイツ語で受験した実体験から言わせてもらうのならば、それがズバリ「中級ドイツ語レベル」と言えるのです。

よって、大学院に合格するためにはまず中級レベルまでドイツ語力を上げる必要があると言えます。

また大学院に入るだけではなく、大学院に入ってからドイツ語を利用する場合も中級レベルは必須と言えます。

なぜなら、研究で抽象的な論文を読解するためにはドイツ語の中級レベルはないとなかなか難しいからです。

しかも研究は時間との勝負です。

大学院に入ってからドイツ語を学習し始めたのではスタートの段階で躓くことになってしまいかねません。

大学院を受験する前にしっかりと実力を高めておくことで研究にスムーズに入っていくことができるのです。

以上から、ドイツ語の基礎を身につけることはもちろんのことですが、大学院を受験するにはさしあたり中級ドイツ語レベルを目標にすえるようにしましょう。

そしてもっと上を目指すことができるならどんどんとドイツ語学習を進めておくようにしましょう。

POINT

大学院入試のレベルはおよそ中級レベルといえるため、まずはそこを目標に勉強しよう。また大学院に入ってからもドイツ語を利用するならば、抽象度の高い論文が読む必要があるため、やはりドイツ語のレベルは中級まで必須と言える。

ドイツ語中級に進む前に確認すべきこと

さて、これからみなさんはドイツ語中級に取り組んでいくことと思います。

とはいえ、ドイツ語は初級から中級にかけて難易度がぐーんと上がります

というのも、単語は英語などの知識から類推が効かなくなり、文法は例外事項などのより細かい内容に入っていくからです。

したがって、中級文法に取り組むためにはそうした細かい内容に入っても困らない基礎力が重要になってくるのです。

つまり、しっかりとドイツ語入門から初級程度の文法や単語を身につけておく必要があるのです。

中級以上の応用的な内容はしっかりとした土台の上に成り立ちます。

ドイツ語中級に進むために今一度初級で学んだことが身に付いているかを確認するようにしましょう

ここまでお読みくださりありがとうございました。

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